マラソンとアウトドア情報(温泉、登山)を生産する情報農場を目指しています - Yahooサングラス、クールサイト【Yahoo! JAPAN サングラス・マークサイト】Powered By Web工房まる高
まるごと高木さんち産地直送便
Web工房まる高
Web職人まる高は、かく語りき
2001.07、双六・槍穂縦走雑感[History]

5年に一度、会社からもらえるリフレッシュ休暇制度(5日)を活用して、10年ぶりに北アルプスに行ってきました。

コースは、新穂高温泉→双六岳→槍ヶ岳→北穂高岳→奥穂高岳→前穂高岳→上高地で、単独行3泊4日の幕営登山です。

登山中、いろいろな方と出会い話をし、有意義な山行でした。

以下、とりとめのない話です。

出発前夜(7/21(土))■ひたちなか市(自宅)→新宿→上高地→新穂高温泉
  • 茨城県ひたちなか市から東京駅まで高速バスを利用。今山行では、交通費節約の為に極力、高速バスを利用することにした。特急よりもゆったり乗れる場合もある。
  • 「さわやか信州号」の夜行バスで新宿23:00に立ち現地に向った。
  • 途中、2時間おきに停車するため、熟睡できず。上高地に5時30分に立ち寄り、新穂高温泉に朝6:20に着く。
第1日目(7/22(日))■新穂高温泉→ワサビ平→鏡平→双六小屋
  • 日曜日のため、下山者がとても多い。また、中年の女性が大変多く、若い男性は見当たらない。若い男性より若い女性のほうが多いくらい。
  • 三俣蓮華岳まで行く兵庫県加古川市の会社員(45歳)と同行し、初日のアプローチの辛さを二人で慰めあいながら稜線めざし登りました。鏡平山荘前で彼から頂いた蜜柑、とても美味しかったです。ガスって、槍・穂高が拝めないのが残念。
  • 久し振りのザックは重い、肩が「この重さを思い出したぜ」とウレシイ悲鳴をあげていました。
  • 双六小屋の水は使い放題。北アルプスでタダというのは貴重です。ビール350ml缶500円、幕営代500円/人也。
第2日目(7/23(月))■双六小屋→槍ヶ岳→中岳→南岳小屋
  • 二人連れの元気なオヤジ達(共に50歳位)と抜きつ抜かれつつ、とりとめのない話をしながら登る。
  • 4度目の槍ヶ岳のピークを踏む。いつ来ても、ここからの山景は雄大、最高です。北穂、奥穂、前穂が見えます。笠ヶ岳も見えます。常念岳、大天井岳、燕岳、薬師岳が見えます。富士山も見えます。ス・バ・ラ・シ・ィ〜。
  • 背の高いほうのオヤジが、中岳を南岳側に下った所にある雪田でスッポンポンになり、体の汚れを落としていた。あの領域に達するにはもう少し修行が必要と感じた。
  • 疲れきった小生は、南岳小屋のテント場に沈することにしたが、元気なオヤジ達は難所「大キレット」越えをするといって、ヘルメットをかぶり気合を入れて北穂高岳に向っていった。山小屋泊まりとはいえなんてパワフルなんだ。
  • 南岳小屋テント場幕営代500円/人、ビール500ml缶700円也。日中の気温は18度C、南岳は風が強いところでしかもテント場は飛騨側にあり、この山行中一番寒かったところです。
第3日目(7/24(火))■南岳小屋→大キレット→北穂高岳→涸沢岳→穂高岳山荘
  • 朝4:00に出発しようとしたが、強風とガスで出発を5時に延期。いざ、大キレット越えだ。
  • 大キレットは25年前、大学1年18歳の時、剣岳からの縦走中、通過したところだ。その頃の自分が甦りいとおしく思えた。タイムスリップ、18歳の時の元気がでる。長谷川ピークで濡れた岩に足を取られ一瞬バランスを崩しヒヤリとした。ガスのせいでナイフリッジの両側に切れ落ちた谷底が見えず快適に進む。相変わらず風邪は強い。大キレットで7/19に一人亡くなられたこともあり、慎重に慎重に歩を進めた。
  • 飛騨泣きで突然ガスが上がり、北穂高岳直下の滝谷の全容が目の前に現れる。スゴイ、スゴイ、なんてスゴイんだ。黒々とした巨大な岩壁、あまりの絶景に声を上げてしまった。
  • 北穂高小屋にたどり着くと、名古屋から来た70歳位のおじいちゃんと中2の孫娘さんに出迎えられた。柔和な笑顔で「今日の大キレット越え一番乗り、お疲れ様でした。」の挨拶、疲れが吹っ飛びました。北穂小屋の展望テラスから見る槍ヶ岳、大キレットは素晴らしい光景です。ここに来ないと見れない光景です。外国に行かなくても、こんな光景をここにくれば見れるんです。だから、名古屋のおじいちゃんは孫娘にこの光景を見せたくて連れてきたそうです。
  • 北穂高岳からかなり近くに奥穂高岳が見えながらも、涸沢岳越えは大変、ここも難所の一つ。
  • 奥穂高岳を目前にした涸沢岳の山頂で昼寝、最高です。
  • 穂高岳山荘のテント場にて沈。幕営代450円/人、ビール500ml缶750円也。
  • テント場一番乗りの権利で涸沢を見下ろせ砂利の無い特等席を確保。レギュラーコーヒーを入れ、日光浴しながら文庫本(梓林太郎)を読む。本の内容と同じ景色が目の前に広がっている。滅茶苦茶贅沢な時間を過ごす。ここでやっと理想とする時間を過ごした。大好きな山に囲まれ、誰にも邪魔されない自分だけの時間。鼻先をかすめる空気が美味しい、素足をくすぐる風が心地良い、黒に近い青空のキャンパスの中で文庫本の上辺の先に見える流れる白い雲と神々しい山達、小生だけのモノです。
第4日目(7/25(水))■穂高岳山荘→奥穂高岳→前穂高岳→岳沢→上高地→ひたちなか市(自宅)
  • ガスの中、4:30にテント場を出発。本日の奥穂高岳、一番乗り。但し、ガスで何も見えず。この山は独身最後に登った3000m峰で、想いもひとしお。
  • 前穂高岳に向う吊り尾根途中にて、我慢できずとうとうキジ打ちをする。×マークのコースはずれにてブツの処置をした。山の神様、ごめんなさい。
  • 奥穂高岳同様、前穂高岳も本日の登頂、一番乗り。誰もいません、3000mの山を独り占めです。ガスも切れ見渡す限り山々です。最高の天気です。前穂高岳山頂の涸沢寄りの先端の岩に腰をおろし、今回の山行のコースを振り返る。25年前の自分、今の自分を較べる。まだ老け込むのは早い、まだまだやれる。この人生の分岐点、山からパワーを頂きこの活力を明日からの生活に生かそう。いろいろなことを考え、いろいろなことを整理できました。
  • 岳沢ヒュッテの和子さん(50代後半、ちびまる子ちゃんに眼鏡をかけた感じ)に、捕まりました。紀美子平から岳沢ヒュッテまで1時間5分で下山してしまい、それをヒュッテ前にいた和子さん(初対面)に「こんなに良い天気なのに、何でそんなに早く下山してしまうの?」問い詰められました。(小生、下山はチンタラしたくありません。昔からそれが流儀なのです)さらに和子さんから「まっ、大分、汗を流したようだから生ビール飲んでいきなさいよ。オイシイよ。あんたの足なら、飲んでも平気よ」。結局、生ビールを頼み、「家族を置いて、一人で山に登るなんぞけしからん」と説教され、あげくに「もう一杯どう?」。気持ちのいいオバちゃんでした。
  • 充実した山の時間をみやげに上高地に下山。河童橋の観光客達に梓川の向こうに見える穂高連峰の素晴らしい光景を伝えてあげたい。
  • 上高地にて100円シャワーを浴びて、上高地→新島々(バス)、新島々→松本(電車)、松本→新宿(高速バス)、東京駅→ひたちなか市(高速バス)、9時間かけて無事帰宅。
まとめ■ありがとう、3000mの夏休み。

以上、とりとめのない話でした。

[ 上へ ]
ページ・トップへ
[広告]
Copyright © 1998-2021, Web工房まる高. All rights reserved.