心得22~27

心得22 船に乗るときは、前日に深酒をしてはいけない

酒飲みの方、これは気を付けたほうがいいですよ。

弘前大学体育会探検部の新人の頃、津軽半島にあるロッククライミングの隠れた名山・縫道石山に行く前日に、同級のアホと午前3時の頃まで飲んでいました。
かろうじて部室に泊まって、朝、同行メンバーに6時の頃、起こされその足で、弘前駅から青森駅に向かいました。

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縫道石山へは、青森港から陸奥湾を船でほぼ縦断しなければ行けません。
この日は、低気圧の影響で湾内と言えども、かなり、波が揺れていました。
元々、酔い続けていた私は、胃袋が激しく動き回ることにより、酔いが戻り、さらに酩酊状態になりました。

目的の港に着いたときには、限界に達していて、さっそく、ゲロゲロ、ゲロゲロ、ペッペッペッでした。

【青森県弘前市、陸奥湾にて】

心得23 水不足の時期は、それなりの覚悟が必要です

水不足の時期の旅は、大変です。

何が大変かと申しますと、水を手に入れることができないのです。
お金を払っても手に入らないのです。

1978年夏真っ盛りの頃だと思います。
信州は美ヶ原高原方面へ一人旅をした時の話です。

扉峠方面から美ヶ原高原へ向けて、軽登山をするつもりでした。
扉峠までは当然、ヒッチハイクでつないでたどりつきました。
この時、信州は記憶にないくらい深刻な水不足でした。
出発前にその状況はニュースで知っていました。

扉峠の売店で、いつもの旅のように、水を分けてくださいとお願いに参りました。
ところがです、無情にも

「水は分けられません。」

の一点張り。

それほど、現地はひどかったのです。
そこで、私は売店の自動販売機で缶ジュースを3缶買い求めて、美ヶ原高原へ向かう登山ルートを踏み出しました。

時刻は午後3時です。
本当は、扉峠で野宿するつもりでしたが、水を使えないことで晩飯(レトルト・カレー)にありつけない為、とにかく前に進もうと考えました。

午後7時の頃、登山ルート中間で野宿することにしました。
その時のメニューは、

ファンタ・オレンジ 1缶(残り2缶は朝食と非常用です)
粉末スープまぜまぜ、くだき明星チャルメラ・ラーメン 1袋

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【作り方】

1.袋を開封せず、両手で5,6回袋をもんで中身を粉々にします。くれぐれも砕きし過ぎませんように。

2.開封して、粉末スープを半分程度(好みにあわせて味付けしてください、全部入れると、かなり塩辛いです)袋の中に入れます。

3.袋の口を手でふさいでシェイクします。これでできあがりです。

満天の星を仰ぎながら、『レトルト・カレーを目に浮かべ、生唾、ゴックン』でした。

【長野県美ヶ原高原周辺にて】

心得24 寝場所は、明るいうちに決めておくか、下見をしておきましょう

本州の最北端、青森県下北半島・尻屋崎で野宿したときの話です。

確か、10月のなかば過ぎの頃だと思います。

恐山へ行く定期バスが春まで運休になる前日でした。
とにかく恐山を一目見て、歩きたくて訪れました。観光客がほとんどいないせいか、期待通り、いやそれ以上、神秘的な風景が広がっていました。

午後、尻屋崎の観光ポスターにひかれ、そこをその夜の寝場所と決め、バスを乗り継いで向かいました。

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着いたときは、既に夜8時になっていました。
とりあえず、バス停から尻屋崎の灯台の灯かり目指して歩いていきました。灯台から100m位、離れた所でエアーマットの上に寝袋とツェルトマットで寝ることにしました。

快晴の天気で、満天の星、波の寄せる音、沖には、イカ釣り漁船の漁り火が点々と光の線をなしていました。
とても幻想的でした。

さて、問題は翌朝おきました。
エアーマットの回りは、馬糞だらけでした。
そうです、あの観光ポスターは青い海、白い灯台、緑の草原、駆け抜ける茶色の馬達を紹介していました。

クソォー、クソッ、クソッ、クソッ、
やっぱり、クソォー

【青森県尻屋崎にて】

心得25 ガキを甘く見てはいけない

青森県弘前市と南津軽郡大鰐町を結ぶ私鉄・弘南鉄道大鰐線の大鰐寄りに、津軽石川駅があります。
この近くにある穴から、弘前城までを結ぶ地下道があると言い伝えられていました。

弘前大探検部時代、3人で探検することになりました。
穴自体は、高さ1m弱程度で、核心部は下に向かって進んでいましたが、がれきで埋もれていました。
穴の中で一泊した翌朝、穴の外から、ガキ供(5人くらいいたのかなあ)が

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「穴の中にだれかいるぞー」

と叫んでいるのが聞こえました。
うるせーガキだなと思っていました。
ガキの1人が

「えんぶりだしてやれ(いぶりだしてやれ)」。
まさか、ガキがやるわけないと思っていました。

そうこうしているうちに、煙が穴奥のねぐらまでやってきました。

これは、一大事とばかりに荷物をかかえて、穴の外にとびだしました。

そこでは、ガキ供(津軽弁ではワラハンド)はたき火をしながら、ダンボール紙をうちわにして穴の中に煙を送っていたのです。

【青森県津軽石川駅周辺にて】

心得26 氷点下での野宿、アルコールはストレートで飲むべし

12月のなかば、岩手県下閉伊郡岩泉町の氷渡洞にケービングに行ったときです。
外は、薄らと雪、ベースキャンプとなる洞口内は氷のツララで囲まれているといった状態でした。

最初の晩、いつものように、ちょっと濃い目の水割りを飲んで寝袋に入ろうとしましたが、寒くて寝るところの騒ぎじゃありません。
その水割りはただの水と変わりありません。
ウィスキーをストレートで飲むと、ちょうど水割り並みになります。

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ロシア人が70度のウオッカを飲み干す理由がわかりました。

【岩手県下閉伊郡岩泉町氷渡洞にて】

心得27 買い出しの時、食材を必ず確かめること

信州・白樺湖のキャンプ場での、夕飯の一コマです。

2泊野宿して、白樺湖に着きました。
たまには、設備の整ったキャンプ場もいいかなと、お世話になることにしました。

その夜は、豪華にマーボドウフを予定していました。
マーボドウフはレトルトで、パッケージは見るからに美味しそうでした。

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温めて、いざ開封してみたら、豆腐が入ってないではありませんか。
開封するまでは、パッケージの写真のように豆腐が入っていると思っていました。
やむを得ず、ご飯にマーボドウフの素をかけて、腹に流し込みました。

裏のテントでは、ジュージューと音を立てて、焼き肉をしていました。
洗い場で、そのテントの女性に会い、

「僕の夕飯、豆腐なしのマーボドウフだったんですよ」

と話し掛けると、

「そうですか」

で終わってしまいました。

確か、焼き肉は、まだ3分の1は残っているはずなのに。

【長野県白樺湖周辺にて】