インターネットを通じて集り、走るマラソンチーム

@niftyの記事が突然なくなったので、小生の記事のバックアップを掲載しますね。

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出典元:@nifty
まる高マラソン大会」10周年記念取材(2008.11)、「@nifty語ろ具」に掲載されました
語ろ具ライター:オーシマ
取材協力:「まる高マラソン大会」運営者とメンバーの方々。
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気軽に始められるからか、おじさんやおばさんのランナーが増えています。続けるのは難しいけれど、仲間がいれば大丈夫! (編)

個人の運営でありながら、1000人以上の仲間が集まって、それぞれの走った記録を公開し合い、励まし合っているという「まる高マラソン大会」(まるたかまらそんたいかい)というサイトが、10周年を迎え、マラソン大会に記念参加するということで、その長続きに秘訣などを伺いに行ってきました。

走ることが趣味のおじさんが集うサイト

11月30日(日)、初めて乗った「つくばエクスプレス(TX)」の終点「つくば駅」前の朝8時、冷たい空気の中、待ち合わせの筑波大学に向かうバスを待つことしばし、快晴の日差しが背中を温めてくれます。
今回開催される「つくばマラソン」は1万人以上の参加者があり、その中に今回お会いする「チームまる高」のメンバーも40人以上参加するとのこと。それも10年にもわたる仲間ということです。

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チームのTシャツを着てのぼり旗を持つ「まる高」(高木勝則)さん。(左から2人目)女性メンバーも明るく元気!

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メンバーに抱きつかれる高木さん。Tシャツはメンバーの娘さんがデザインしたとのこと。かわいい丸高数寄子(まるたかすきこ)のイラストと一緒に走ります。

サイトスタートは1997年11月22日(いい夫婦の日)とのこと。そのころはまだインターネットがそれほど普及していていませんでしたが、このサイトにアクセスした方は、その居心地の良さからずっと継続して利用する人が多く、「サイトに住み着く」という感じで、現在でも毎月5-~10人位が新しく参加されているようです。
システムエンジニア(SE)だった高木さんだからなのか、「まる高マラソン大会」では100本ほどのプログラムを走らせて、できる限りサイトは自動化しているということ。「@niftyホームページグランプリ2001」の受賞もだてじゃありません。

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のぼり旗にも描かれている、まる高を好きな娘(こ)「丸高数寄子」さんがサイトをご案内。(画像をクリックすると「まる高マラソン大会」のページが開きます)

10年続いた「まる高マラソン大会」

高木さんにサイトについてお聞きしました。

—–「まる高マラソン大会」とはどのようなサイトなのでしょうか?

高木さん:
「このサイトはインターネットで月毎に開催しているマラソン大会で、いつでも誰でも参加できます。自分が走った結果(走行距離、走行時間、走行回数)を自己申告で入力し、その集計結果でその月の順位を決定するのですが、通勤時に走ったり、週末にまとめて走ったりと人それぞれですね。」

—–マラソンは孤独なスポーツなので、途中で挫折してしまう人も多いと思いますが、このサイトに参加している人が継続できている理由はなんでしょう?

高木さん:
「1人でやっていると行き詰ってしまいますから、続けるモチベーションが必要ですよね。このサイトでのモチベーションは仲間がいることと、記録が残せること。
仲間がいればどうやれば早く走れるかなどが相談できますし、「がんばったね」とほめられたりすると嬉しくて続けたくなりますよね。
記録が残ることでお互いに競えますし、「あの人もがんばっているから、自分も」という感じになることもあると思います。
それと、「まる高マラソン」では、集まってきた方の中から自然発生的に中心となる方が出てきて、独自にイベントを開催したりして、自分自身は管理者というより1人の参加者として楽しんでいます。」

—–サイト運営で気をつけていることはなんでしょう?

高木さん:
「本業が忙しくなってきているので、自分がいなくても大丈夫なようにかなり自動化しています。例えば、メンバーがマラソンや走ることの感想を書く掲示板などにへんな書き込みができないようにするなど、いろいろと工夫していますよ。」

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メンバーの集合写真。チーム「まる高」ののぼり旗が10本以上、待ち合わせには迷うことはありません。

つくばマラソン

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色づくケヤキ並木のトンネルをくぐり抜け、フルマラソン(42.195km)を走る「つくばマラソン」の人並み。この流れが10分近く途絶えません。このほか10kmの部もあります。

中にはコスプレしている方や、挙式の記念に走るカップルも。

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バナナの着ぐるみ。他にもいろいろなコスプレランナーがいましたが、ゴールまで走り抜いていました。

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「挙式中」ののぼりを従えて、タキシードとウエディングドレスで走るカップル。お幸せに。

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今回は10kmの部に参加してゴールする高木さん。まだまだ余裕です。

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フルマラソンのゴール付近を一緒に走る(歩く?)「まる高」メンバー。(ご夫婦ではありません、念のため)

—–ご夫婦でメンバーの方もいらっしゃいますが。

高木さん:
「夫婦でマラソンされている方は少ないかもしれません。逆に、家族の理解がないと続けられないかも。例えば、毎週のように開催される各地のマラソン大会に参加する方もいますし、北海道を縦断したり、100km走るウルトラマラソンや海外に出かけて数週間かける競技に参加したりする猛者もいますから。
一緒に走らなくても理解してもらえればよいと思いますよ。今日のつくばマラソンも応援に来ていた家族の方が一杯いましたし。
サイトに参加している男女比は、9:1で圧倒的に男性(というか、おじさん)が多いですね。」

—–走るための目標はなんでしょう?

高木さん:
「市民マラソンランナーの3大目標というのがありますので、これを目指している方が多いですよ。」
・サブスリー(フルマラソンで3時間を切る)
・ウルトラマラソン(100kmを10時間で走る)
・富士登山競走(富士山のふもとから頂上まで、標高差約3,000mを制限時間4.5時間で走る(登る))

メンバーに愛されて10周年、そして次の10年へ

—–10年間の思い出などメンバーからの一言

・「走る楽しさを教えてもらいました。」
・「ほかのメンバーから誘われて入ったが、サイトの掲示板には励まされました。」
・「100kmマラソンなんていうものがあることも知らなかったのに、自分が走ることになるとは思わなかった。」
・「最初のマラソンでは涙が出たが、慣れてくると泣けなくなってくるのでだんだん走る距離が伸びていってしまった。走り終わった後に泣きたくて走っているようなものかも。」
・「ニフティのホームページグランプリを受賞した高木さんが、賞金をサイトに参加するみんなのために使いたいということで、のぼり旗を作ってくれたこと。(編集部注:のぼり旗はメンバーに配布されており、各地のマラソン大会での集合の目印に使われています)」
・「ダイエットのために走り始めました。タバコも吸っていたし、最初は1kmも走れなかったのですが、サイトの仲間がいたおかげでフルマラソンも走れるようになりました。」
・「マラソン大会に行くと、「まる高」ののぼり旗を見かけると嬉しくなります。」などなど、多数のコメントをいただきました。

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会場でたなびく「チームまる高」ののぼり旗。これからもメンバーとともに。

—–今後は?

高木さん:
「今回10周年を迎えて、次の10年後もまたみんなで走りたいですね。そのためにもネット上のランナーにとって居心地のよいオアシスのような、ランナーの輪を広げる手助けをできるようなサイトとして、これからもずっと運営し続けていきたいと思います。」

10km走った高木さん、体を冷やさないように着替えた後、フルマラソンのゴールから集合場所に戻ってくるメンバーとゆっくりと缶ビールを飲みつつ、マラソン談義を続けます。
「この一杯のために走っているのかもしれないなぁ」
メンバー全員がゴールした後は、恒例の2次会場へ。会場近くの健康ランドで汗を流し、10周年の思い出話を肴に「カンパーイ!」。
これからもマイペースで走り続けるおじさん・おばさんたちの笑顔はひたすら明るく輝いていました。

孤独なマラソンランナーは、愉快なネットワーカーであることを確認して、メタボ対策に走るのも良いかもと思いつつ帰宅するオーシマでした。

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